【動向】ノートPCやモバイルバッテリーの事故が5年間で274件

 製品評価技術基盤機構(NITE)は、ノートパソコン(PC)、モバイルバッテリー、スマートフォン(以下、モバイル3製品)に搭載されたリチウム(Li)イオン2次電池(以下、LIB)による事故が年々増加傾向にあり、NITEに通知された事故だけで2012〜2016年の5年間で274件に達しているとして注意喚起を行った。

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 その内訳は、ノートPCが110件、モバイルバッテリーが108件、スマートフォンが56件となっている。近年、特に増えているのがモバイルバッテリーの事故だ。スマートフォンの急速な普及に伴ってモバイルバッテリーも市場が拡大したことから事故が急増しているものとみられる。

 NITEの分析では、調査が済んでいる163件の事故のうち、127件(78%)が「製品に起因する事故」だった。具体的な原因は、「製造時にLIBのセル内に金属などの微小な異物が混入」「スマートフォンのバッテリーパックの固定が不十分だったために使用時に同パックが変形」などによってセルがショートして異常発熱することなど。