排気量1.0L級のターボエンジンを小型車に搭載する動きが加速している。その狙いは広い室内空間を確保しながら、動力性能と燃費を両立させることにある。先行する欧州以外でも搭載車の比率が高まりそうだ。一方、新たな燃費測定方法への対応では、実走行燃費が低下する弱点を克服する必要がある。1.0Lのターボエンジンは小型車の本命になれるか─。

写真提供:スズキ、ダイハツ工業、ホンダ
写真提供:スズキ、ダイハツ工業、ホンダ

 小型車向けエンジンの主役の座を目指し、排気量1.0Lのターボエンジンを搭載する動きが活発になっている。排気量の小さいエンジンを過給して燃費を改善しながら、必要な動力性能を確保するのが狙いである。エンジンルームがコンパクトになるため、室内空間を広くできる利点がある。1.0~1.8Lの自然吸気(NA)エンジンを置き換えられるため搭載車両を増やしやすく、量産効果によるコスト削減が期待できる。