トヨタ自動車が2020年ごろの実用化を目指す自動運転車の実験車両を公開した。状況によっては一部手動運転に切り替えざるを得ないところも残るが、基本的には、高速道路に入った直後から出る直前までを自動で走行できる。同実験車両の実像に迫る。

写真:トヨタ自動車
写真:トヨタ自動車

 「ETC(Electronic Toll Collection System)ゲートからETCゲートまでを自動運転できます」(トヨタ自動車製品企画本部安全技術企画主査の葛巻清吾氏)。トヨタ自動車は、高速道路で自動運転が可能な実験車両を開発し、2015年10月上旬開催の報道陣向け安全技術説明会で公開した(図1)。2020年ごろの実用化を目指したものだ。

図1 高速道路で自動運転が可能なトヨタ自動車の実験車両
図1 高速道路で自動運転が可能なトヨタ自動車の実験車両
入り口のETCゲート通過後から出口の同ゲート手前までの自動運転に対応。実用化目標時期は2020年ごろとする。
[画像のクリックで拡大表示]

 公開した実験車両は簡単に言えば、入り口のETCゲートを通過後、ランプウエイ(本車線への流入・流出のための取り付け道路)から本車線への合流、高速道路内における車線維持、車間保持、車線変更、車線変更を伴う追い越し、ジャンクションにおける分流・合流、本車線から出口のETCゲートに向けた分流、といった操作を自動でこなせるものだ。「レクサスGS 450h」のFスポーツモデルを改造したもので、同説明会では実際に、試乗会を兼ねて同実験車両を走らせて見せた。