ホンダは2016年8月、26年ぶりに全面改良した新型スポーツカー「NSX」の日本仕様車を発表した(図1)。左右の前輪を独立に駆動可能なツイン・モーター・ユニットと、後輪を駆動するエンジンおよびモーターを組み合わせた「SPORT HYBRID SH-AWD」を搭載したハイブリッド車である。最大の特徴は、運転者の操縦意図に素早く反応できる応答性の高さだ。
「100msという短い時間の中で運転者の操縦意図が車輪に伝わる」。同車開発責任者を務めたTed Klaus氏の言葉を借りれば、それこそが新型NSXの真骨頂であり存在価値だ。パッケージングの工夫、軽量・高剛性なボディー、SPORT HYBRID SH-AWDによる電動化技術によって、それを可能とした。