英Jaguar Land Rover(JLR)グループは2016年7月下旬に、Jaguarブランド初のSUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)「F-PACE」の日本への本格導入を開始した。ホワイトボディーへのアルミニウム(Al)合金の使用率を過去最高にした他、車内空間を広げてSUVとしての実用性を向上させた。安全機能も強化した(図1)。

図1 中型SUV「F-PACE」
図1 中型SUV「F-PACE」
Jaguarブランドで初のSUV。スポーツカーに近い走りと実用性の両立を狙った(写真はディーゼルエンジン車)。
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 JLRグループが2015年の「フランクフルトモーターショー」で公開したF-PACEは、5人乗りの中型4WD(4輪駆動)車である。日本仕様車では仕様などの違いによって、排気量2.0Lのディーゼルエンジン搭載車と、同3.0Lのガソリンエンジン搭載車を3モデルずつ用意した。価格(消費税込み)は639万~1108万9000円である。

 競合車はドイツPorsche社の「マカン」や同BMW社の「X4」、同Daimler社の「メルセデス・ベンツGLC」などだが、「最大のライバルはマカン」(ジャガー・ランドローバー・ジャパンディーラー開発部部長代理の内藤久善氏)とする。スポーツカーに近い走りとSUVとしての実用性を両立するという開発コンセプトが似ていることに加えて、価格が同水準にあるからだ。