ドイツAudi社の日本法人は2017年4月、小型SUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)「Q2」を発売した(図1、表)。上位モデルの小型SUV「Q3」に比べて全長が200mm短く、同社のSUVとしては最小の車種となる。価格は299万円からと、Q3に比べて70万円低く設定した。2017年内に2500台の販売を目指す。
プラットフォームにはAudi社の小型車「A3」や「TT」と同じドイツVolkswagen(VW)グループの横置きエンジン車用プラットフォーム「MQB(Modular Transverse Matrix)」を採用する。排気量1.0Lと1.4Lの2種類の直噴ガソリンターボエンジンを用意する。
1.0Lのエンジンは、同社のエントリークラスの小型車「A1」のエンジンを改良したもので、VW社の小型車「ポロ」や「ゴルフ」が搭載するエンジンと同じである(図2)。直列3気筒で、最高出力85kW、最大トルク200N・m。A1のエンジンに比べて最高出力が15kW、最大トルクが40N・m改善している。燃費は欧州公表値で約19.6km/Lである。
一方、1.4Lのエンジンは直列4気筒で、最高出力110kW、最大トルク250N・m。A3の1.4Lエンジンに比べて最高出力が20kW、最大トルクが50N・m高くなっている。こちらもVW社のポロやゴルフ、中型車「パサート」などが搭載するエンジンと同じである。
1.4Lのエンジンは、高速走行時などエンジン負荷が低い時に4気筒のうち2気筒を休止させて燃費効率を高める「シリンダーオンデマンド(気筒休止機能)」と呼ぶ機能を備える。燃費はJC08モードで17.9km/Lである。
いずれも前輪駆動で、変速機は7速DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)を組み合わせる。