ドイツVolkswagen(VW)社は、11年ぶりに全面改良したミニバン「ゴルフトゥーラン」を、2016年1月に日本で発売した(図1)。車両開発手法「MQB(横置きエンジン車用モジュールマトリックス)」を適用し、先代に比べて出力性能を高め、燃費を約23%改善した。室内空間も広げた。
同社は初代モデルを、2004年に日本で発売した。排気量が1.6Lと2.0Lの2種類の自然吸気(NA)エンジンを搭載した同車は、当時の5代目「ゴルフ」がベースになっていた。
2008年の部分改良では、NAエンジンから排気量が1.4Lの「TSI」ツインチャージャーエンジンに変更した。さらに2010年の部分改良では、外観のデザインなどを変更した。そして今回が初めての全面改良になる。
2代目の新型は、Cセグメントに属する3列シートで7人乗りのFF(前部エンジン・前輪駆動)車。MQBは現行の7代目ゴルフや中型セダンの新型「パサート」などにも適用されているが、7人乗りの車両では今回が初めてとなる。
MQBを適用した欧州仕様の新型トゥーランでは6種類のエンジンを用意しているが、日本仕様車では排気量1.4Lの直噴ターボガソリンエンジンの新型「TSIエンジン」だけを搭載した。同エンジンに7速DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)の「DSG」を組み合わせる。