VW社、2025年はEVとサービスで稼ぐ

Volkswagen社Chairman of the Volkswagen brand Board of ManagementのHerbert Diess氏
Volkswagen社Chairman of the Volkswagen brand Board of ManagementのHerbert Diess氏

 ドイツVolkswagen(VW)社が新たな成長に向けた戦略を矢継ぎ早に発表した。2020年までの短期計画と、2025年以降を見据えた構想の二段構えだ。

 VW社乗用車部門トップのHerbertDiess氏は2016年11月10日、2017年に10車種以上の新型車と大幅改良車を投入することを明かした。さらに、2020年までに現行車を全て刷新する計画である。ただし、燃費・排ガス不正の中心となったディーゼル車は、米国市場から撤退する方針のようだ。

 販売台数を増やす一方で、収益性の改善にも着手する。同月18日、2020年までに最大3万人を削減する計画を発表した。これにより、年間37億ユーロ(1ユーロ=118円換算で4366億円)のコスト削減を見込む。

 同月22日には、VWブランド乗用車部門の2025年までの経営戦略を打ち出した。収益源の多様化を目指し、電気自動車(EV)とコネクティビティーに注力する。EVは「今後4~5年でブレークスルーが起きる」(Diess氏)と読む。EV生産はドイツの他、2021年には米国でも始める。2025年に100万台のEVを売る考え。コネクティビティーのサービスでは、8000万人の会員を獲得し、2025年にサービス事業で10億ユーロ(1180億円)の売上高を狙う。