シナジー、2017年度には1000億円規模に

日産自動車社長兼CEOのCarlos Ghosn氏
日産自動車社長兼CEOのCarlos Ghosn氏

 「提携による初年度のシナジー効果は三菱自動車が250億円、日産自動車は240億円を見込んでいる。来年度には三菱が400億円、日産は600億円相当の効果が得られるだろう」――。

 日産は2016年10月20日、三菱の発行済株式の34%を取得して単独筆頭株主になったと発表した。出資の完了に合わせて、日産社長兼CEO(最高経営責任者)のCarlos Ghosn氏が、三菱の取締役会長に就く人事も内定。同日会見したGhosn氏は冒頭のように語り、2017年度には両社で1000億円規模のシナジー効果を得られるとの見方を示した。

 シナジー創出に向けた取り組みの一つが、部品の共同調達である。今回の出資を受け、三菱はRenault-日産連合の傘下に入った。このため、「今回の提携で競争力の低い(三菱の)サプライヤーはビジネスを失う可能性がある」(Ghosn氏)。ただし、「盲目的にサプライヤーを変えるようなことはしない」(同氏)と説明した。

 インドネシア向けの新型MPV(多目的車)を、日産にOEM(相手先ブランドによる生産)供給する計画も進める。供給するのは、三菱がインドネシアで2017年10月から生産する小型MPVである。