テスラ第2章、目玉は大型のEVトラック

Tesla Motors社会長兼CEOのElon Musk氏
Tesla Motors社会長兼CEOのElon Musk氏

 カリスマが仕掛ける電気自動車(EV)の革命は第2章へ――。2016年7月20日、米EVベンチャーのTesla Motors社の会長兼最高経営責任者(CEO)であるElon Musk氏は新たな長期計画(Master Plan, Part Deux=マスタープラン パート2)を発表した。

 2008年に最初のEVスポーツカー「Roadster」を発売して以降、消費者向けのEVに注力してきたTesla社。第2章と言えるこれからの10年では、商用車市場への参入を狙う。大型トラックのEV「Tesla Semi」の発売を計画する。まだ開発の初期段階で、2017年に発表する予定だ。小型のEVバスの開発も検討しており、高乗客密度の都市型輸送手段としての利用を想定する。

 これまで育んできた消費者向けのEV事業では、2017年に発売予定の低価格の小型セダン「Model 3」に加えて、小型SUV(スポーツ・ユーティーリティー・ビークル)と新しいタイプのピックアップトラックも販売する計画を示した。Model 3と同等以上の価格になる見込みである。

 自動運転技術の開発にも力を注ぐ。特にソフトウエアの実証に時間をかける。Musk氏は、「世界で自動運転が法的に認められるまでに100億km単位の検証実験が必要」との見方を示した。