裾野が広く、今後の市場拡大が見込まれる航空機産業への参入をもくろむ中小企業は多い。「技術力が高い日本メーカーには大きな期待を寄せている」(欧州Airbus社)というように、完成機メーカーなども優秀なサプライヤーを常に求めている。

 しかし、品質管理の考え方や認証取得といった既存産業との仕事の進め方の違い、10年以上ともいわれる投資から収益を得るまでの期間の長さなどが参入障壁として立ちはだかる(「Part5 数字で見る現場」参照)。そんな中、オンリーワンの光る技術を売りにしたり、複数の企業間の連携によって発注元の要求に応えたりと、日本国内にも航空機産業への参入に成功している中小部品メーカーがある。