AR(拡張現実感)の実現に向けた各種技術が急速に進展し始めた。これらの技術を取り入れた次世代AR HMD(Head-Mounted Display)が相次いで登場しつつある。その進化形であるメガネ型のARグラスは、今後10年以内にも端末の主役の座をスマートフォンから奪い取りそうだ。スマートフォンの代替を超えてARグラスの応用範囲が大きく広がる可能性すらある。

 AR(拡張現実感)がいよいよ市場で離陸し、我々の生活や仕事、そしてテレビやパソコンなど日常使う電気製品のあり方を大きく変えていきそうだ。ARに対応したHMD(Head-Mounted Display)やARグラスにおける技術的課題の多くが解決されつつあるからだ。2016年になって、米Microsoft社のHMD「HoloLens」を筆頭に、次世代AR HMD/ARグラスが続々と出てきた(図1)。

図1 次世代ARグラスが続々
図1 次世代ARグラスが続々
既存のARグラスの性能を大きく上回る次世代製品の例を示した。それぞれ特徴(赤字)がある。(写真:HoloLens、Meta 2、mirama One、Goggles、Solosは各社、図:Magic Leapは、Magic Leap社の特許「US D758,367 S」から引用)
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