シャープでありながら、シャープにあらず。シャープ新潟電子工業は今、そのような立場にある。同社は2016年4月に親会社であるシャープから独立した。これまでシャープの製造拠点として培ってきたアナログ電源技術を基に、新規事業に挑む。

 経営危機に揺れるシャープから、新たに船出した企業がある。それが、新潟県新潟市に本社を構える受託設計・製造企業のシャープ新潟電子工業だ。2016年4月、同社代表取締役社長の岡﨑淳氏をはじめとする経営陣がMBO(マネジメントバイアウト)を行い、シャープから独立した。独立はしたものの、「(シャープの創業者である)早川徳次氏の経営理念と経営信条を今後も守っていく」(同氏)決意の表れとして、社名に「シャープ」を残している(図1)。産業分野(BtoB)向けの相手先ブランド製品の受託設計・製造(ODM)に特化する。

図1 独立するも社名は変えず
図1 独立するも社名は変えず
シャープ新潟電子工業は2016年4月、経営陣によるMBO(マネジメントバイアウト)によってシャープから独立した。だが、シャープの創業者である早川徳次氏の経営理念と経営信条を今後も守っていく決意の表れとして、社名に「シャープ」を残した。写真は、同社 代表取締役社長の岡﨑淳氏。
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