マツダの「ミスターエンジン」、人見光夫氏の読み通りに世界が動き始めた。ドイツ勢が主導し、一世を風靡した「ダウンサイジング」は終わる。次の主役に推す技術は、マツダをはじめとした日本勢が採用してきたものに近かった。苦渋の日本追従に映る中、日本勢は突き放しにかかる。究極のエンジン「超リーンバーン(希薄燃焼)」に挑む。
特集
ダウンサイジング終焉
日本が切り崩す独エンジン牙城
目次
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超希薄燃焼に挑む日本
「ダウンサイジング」の次にドイツ勢が力を注ぐのが、高圧縮比化とミラーサイクルだ。日本追従に見えるこの方針は、ドイツ勢が厳しい立場にあることを物語る。日本勢は、はるか先を行く超希薄燃焼への道筋を見出し始めた。ドイツ勢は“飛び道具”を揃え、高圧縮比化を追求する。雌雄は2020年頃に決する。日経Automotive
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電動化しないで95g/km以下
画期的な3元触媒の発明で、全盛を極める理論空燃比ガソリンエンジン。しかし、そろそろ主役を譲るときだ。電動化技術と競うには、力不足である。超希薄燃焼エンジンが実現すれば、CO2排出量を格段に減らせる。しかも安く。マツダ、トヨタ、日産、ホンダと役者は揃った。エンジン新時代はもうすぐだ。日経Automotive
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低速トルクを譲らず熱効率向上
VW社が「ダウンサイジング」の次の一手に選んだ過給ミラーサイクルエンジン。電動VTGターボや高圧直噴など、大衆車用エンジンと思えぬ贅沢な技術を採用する。「ライトサイジング」と呼ばれるこの技術方針を、世界のメーカーが追従する公算が強い。“次の次”を見据えた提案も始まる。可変圧縮比と水噴射でさらなる高圧…日経Automotive