インド乗用車市場で45%のトップシェアを誇るMaruti Suzuki社。30年かけて、現地の部品メーカーを教育し、低コスト化と高品質を両立する手法を確立した。世界の名だたる大手メーカーがインド市場で苦戦する中、Maruti Suzuki社は開発の現地化という次のレベルに突き進む。
スズキ、インドで次の一手
目次
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45%のシェアを守り切れるか
軽自動車で培った「小さく」「低コストで」「品質の良い」技術をインドに持ち込み30年。スズキの現地子会社Maruti Suzuki社は45%と圧倒的なシェアを築いた。ただ韓国Hyundai Motor社の追い上げ、規制対応、ブランドの大衆化など新たな課題も見えてきた。スズキは“開発の現地化”という最強…日経Automotive
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生産・開発で人を育てる
Maruti Suzuki社を支える最大の強みは人だ。人が生産力や開発力を生み出す。インド市場での競争力を高めるために、これまでの生産の現地化に続いて、開発の現地化を進める。2016年春に発売した小型SUV「Vitara Brezza」は、Maruti Suzuki社が初めて開発した車両だ。パワート…日経Automotive
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ダイハツと協力して小型車市場で挽回へ
トヨタ自動車
Maruti Suzuki社がインドで5割近くのシェアを収めているのに対して、他の日系メーカーはいずれも苦戦している。ただ各社は、自社の強みと弱みを見極めながら、将来に向けて販売台数を増やす戦略を考えている。また、日系部品メーカーは、日系自動車メーカーに依存しない、幅広い提案力が勝敗のカギとなる。日経Automotive
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ディーゼル車を軸に展開する
ホンダ
ホンダはインド市場で販売台数こそ2014年度に18万台程度にすぎないが、年々順調に販売台数を伸ばしている。今後もこの成長を維持できるかが課題となる。日経Automotive
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激戦区にクロスオーバー車を投入
日産自動車
日産自動車のインド市場での課題は、新興国向け低価格戦略車「Datsun」ブランドで一定の成果を出すことである。2014年3月に小型ハッチバック「GO」、その後3列シートのMPV(多目的車)「GO+」を投入したが、2014年度の同社の販売台数シェアは1.8%程度の4万7000台にとどまっている。GOや…日経Automotive
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日産グループへの依存を減らす
ヨロズ
ヨロズはインド市場で、Renault-日産グループ向けのサスペンションフレームを供給している。ただ、納入先のRenault社、日産ともにシェアは1~2%程度と供給量が限られている。そこで2020年に向けて、価格競争力のある部品の開発を進めるとともに、同グループ以外の供給先の開拓を加速させる。日経Automotive
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快適装備の低コスト化を探る
アイシン精機
アイシン精機のインドでの課題は、低コスト化による受注獲得だ。日本で供給している電動スライドドアやサンルーフ、ドアラッチなどボディー系部品に加えて、アイシングループとしては自動変速機(AT)など変速機を供給している(図9)。日経Automotive