産業機器のIoT(Internet of Things)化を進めている米General Electric社(以下、GE社)。同社の戦略に対する関心が日本の産業界でも急速に高まっている。最近になって日本企業との協業・提携が相次いでいるからだ。

 2016年12月8日、GE社は、航空機のフライトデータを分析して燃費効率などを改善する同社のソフトウエアを使うソリューションを全日本空輸が導入すると発表した。2016年10月末にはNECとのIoT分野における包括提携を発表。さらに2016年9月末には、東京電力グループが火力発電所の運用効率の改善と信頼性の向上を目的にGE社のソフトウエア技術を導入することを発表している。

 いずれも産業機器とそれに関連する多様なデータを収集して、それをGE社のソフトウエアを使って解析。故障を予知したり、燃料の使用量を削減したりするなどして、運用効率の向上につなげる。

 こうした中、2016年11月15~16日にGE社は米サンフランシスコでイベント「Minds +Machines(以下、M&M)2016」を開催。日本企業の幹部を含む多くの関係者が世界各国から集まった。GE社がIoT関連の最新の技術動向と、顧客企業の事例を発表するからだ。