本連載ではこれまで5回にわたり、モーターの駆動制御について、パワー回路を中心に解説してきた。最終回となる今回はまとめとして、永久磁石同期モーターの制御を具体的にどのように行うかについて考える。ここで紹介する技術を活用することで、モーターによる制御の高効率・高性能化を実現できる。

 本連載の最終回となる今回は、永久磁石同期モーターを高効率に制御する方法について、具体的に考えていく注1)

注1)本文では、d軸電流を表すのにidとId、q軸電流を表すのにiqとIq、d軸電圧を表すのにvdとVd、q軸電圧を表すのにvqとVqが使われている。いずれの場合も、大文字で表現した変数は時間的に大きさが変化しないこと、小文字で表現した変数は時間的に大きさが変化することを表している。他の変数も同様の扱いである。