自動運転の実用化に向けて「LiDAR(Light Detection and Ranging、レーザーレーダー)」の開発競争が激しさを増している。一般道での自動運転を実現するうえで、搭載が必須だと考えられているからだ。現在よりも大幅に小型化・低コスト化を可能にする新しい方式で参入する企業も相次いでいる。その一方で、カメラやミリ波レーダーといった既存のセンサーでも、一層の低コスト化や性能向上が進む。2020年に向けた車載センサーの進化を占う。
特集
自動運転センサー、主役はレーザーへ
目次
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市街地の自動運転でLiDARは必須
最も早いメーカーで2018年ごろの実用化が見込まれる高速道路・複数レーンでの自動運転は、カメラ+ミリ波レーダーという現行の延長線上の技術で達成できそうだ。ただし、その先にある市街地での自動運転を見据えると、レーザーレーダーの搭載は必須になる。カメラやミリ波レーダーの数も劇的に増えそうで、飛躍的なコス…日経Automotive
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可動部分を減らし小型・低コスト化
市街地での自動運転を実現するのに不可欠とされるLiDARだが、その本命技術はまだ絞られていない。現在、完成車メーカーが主に実験に使っているモーター駆動によるメカ方式は、実績はあるが寸法・コストの面で市販車への搭載は難しい。低コスト化に向けて可動部分を減らした新方式の開発が活発化している。日経Automotive
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2020年以降に画素数は700万超へ
主に「対象が何であるか」を検知するのに使われるカメラ。画像認識に使われるCMOSイメージセンサーは、暗い所でも対象を認識できる感度向上が進むほか、画素数も130万画素から、2018年頃には200万画素を超えそうだ。2020年以降には、ダイナミックレンジ向上技術によって、700万画素以上の高精細化が可…日経Automotive
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予想より早まるCMOS化
中距離用では100ドル程度にまでコストが下がったと言われるミリ波レーダー。その主要な構成部品である送受信回路ICは、2022年までにコストが半減する見通しだ。そのための手段は使用する半導体の種類を現在のSiGe(シリコン・ゲルマニウム)から汎用的なSi(シリコン)に置き換えることだ。一方で、Siへの…日経Automotive