ドイツにおけるインダストリー4.0(I4.0)推進のまとめ役であるPlattform Industrie 4.0(Plattform I4.0)と米国のIndustrial Internet Consortium(IIC)が、2016年3月から協業していることは以前に紹介しました1)。それ以来、両者は多くの取り組みを共同で進めています。

 例えば、2017年に始まった取り組みの1つに、「IIoT World Tour」と呼ばれるイベントがあります。このイベントは、同年6月にイタリアのトリノ、同年9月にシンガポールで開催されたほか、同年12月には米国のサンフランシスコでも開かれる予定です。トリノのイベントでは、Plattform I4.0が、フランスのAlliance Industrie du FuturおよびイタリアのPiano Industria 4.0という2つのイニシアティブと緊密に連携していくことと、そのためのアクションプランを発表しました。

 このことからも分かるように、各国のイニシアティブは、国際的な認知度を高めて他国のイニシアティブとの協力関係を拡大することに積極的です。特にI4.0やIICでは標準化をはじめとする多くの課題が議論されています。それらの解決策が国際的に受け入れられたものにすることが重要だと考えているからです。