経営コンサルタント/O2(オーツー) 戦略ディビジョン プリンシパル
連載
「出る杭」が拓く 顧客視点のものづくり
「『出る杭』が拓く顧客視点のものづくり」では、「ソニーをダメにした『普通』という病」の著者、横田宏信氏が、古巣ソニーの中期経営方針を題材に、顧客重視のものづくりとは何か、どういうスタンスでものづくりに取り組むべきかを説きます。
横田宏信(よこた・ひろのぶ)
経営コンサルタント/O2(オーツー) 戦略ディビジョン プリンシパル
経営コンサルタント/O2(オーツー) 戦略ディビジョン プリンシパル
慶應義塾大学経済学部卒業後、ソニーに入社。英国ソニー赴任中に、多国籍有志連合を結成して独自の企画を推進し、世界に先駆けてSCM革新を成功させた。ソニー退職後は外資系大手IT会社やコンサルティング会社に勤務。現在は、企業やコンサルティング会社、学術機関でのコンサルティング活動で活躍。2014年からは、製造業向けコンサルティング会社O2のプリンシパルも務める。
目次
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最終回:ネアカであれ!
ソニーの経営方針に物申す
かつてのソニーは、どこよりも本質に迫れていたからこそ、神話のような大成長を遂げた。しかし、今のソニーはそうではない。今の中期経営方針も本質から乖離したものだ。だからこそ筆者は本連載で「ソニーは、経営陣から本質に回帰せよ」と訴えてきた。では、ソニーの経営陣とは、誰のことなのか。日経ものづくり
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第4回:「価値」の意味とは
ソニーの経営方針に物申す
これまで、企業の本質、ビジネスの本質に準じて、ソニーの中期経営方針のどこが基本的に問題かを述べた。今回は、「価値」と「全体最適」を深掘りする。日経ものづくり
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第3回:重んじるべきは「結果」よりも「原因」
ソニーの経営方針に物申す
前2回は、ソニーの中期経営方針の3つの基本のうち「各事業ユニットの自立と株主視点を重視した経営」と「事業ポートフォリオの観点からの各事業の位置づけの明確化」へダメ出しをした。今回は、「ビジネスの本質」に準じて、残る1つ「一律には規模を追わない収益性重視の経営」を考察する。日経ものづくり
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第2回:「ワクワク」こそが顧客価値を生む
ソニーの経営方針に物申す
前回(2016年2月号)では、「企業の本質とは、ビジネスマンという人間の集まりである」と述べた。さらに、そこから導かれる「人間の集まりを所有することは誰にもできないから、投資家は企業の所有者ではない」という、世の中の常識に反する話を展開した。今回は、企業の本質にかかわる話をさらに掘り下げる。日経ものづくり
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第1回:株主視点重視の経営でいいのか
ソニーの経営方針に物申す
筆者は、「出る杭」を求めていたソニーで、世界に先駆け(ただし勝手に)サプライチェーン革新を主導して異端児扱いされた。しかし、そうした「出る杭」に育ててくれたのは他ならぬソニーである。だからこそ、近年の同社には歯がゆい思いが募る。そこで、本連載では筆者の古巣であるソニーを題材とする。日経ものづくり