2輪や3輪の電動車両(EV)を手がけるテラモーターズが、ドローンを使った測量サービスの事業に乗り出す。同サービスを手がけてきたリカノス(本社・山形市)から関連事業の譲渡を受け、新会社テラドローンを設立した。テラモーターズとテラドローンの代表取締役を兼務する徳重氏に、多数の企業がひしめく市場にあえて切り込む勝算を聞いた。

徳重 徹氏(とくしげ・とおる)
徳重 徹氏(とくしげ・とおる)
九州大学卒業後、住友海上火災保険(当時)入社。その後、シリコンバレーのインキュベーション企業の代表としてIT・技術ベンチャーを支援。2010年4月にテラモーターズ設立。(写真:加藤 康)

 シリコンバレーでは、既にIntel社やGoogle社、Qualcomm社などがドローンを手掛けていて、ど真ん中のところです。そういう事業を僕はやるべきだと思っているし、やりたいなというのがまず基本にあって。一方で日本において、何社かドローンのリアルなビジネスを始めていますが、どれだけマネタイズできているのかと。僕たちの(ドローンを使った測量)サービスは既に100件ぐらい、お金をもらって実施しているんですよ。もう1つ大事と思っているのが、やはりお客さんのニーズは何なのかということ。他社は、どちらかというとプロダクトアウト的だったのではないかと。お客さんである土木建築業界の人に会うと「あれは理想なんですけど、ちょっと(現場の要求からは)離れすぎてる」という話をよく聞きます。