パナソニックの家電事業を手掛けるアプライアンス社がはじめた新事業創出の取り組み「Game Changer Catapult」。社内から広く事業のアイデアを公募し、1~2年の短い期間で事業化を目指す。これまで主流だった社外秘の開発ではなく、開発プロセスまで外部に公開して進めている。
深田 昌則(ふかた・まさのり)氏
鈴木 講介(すずき・こうすけ)氏
深田氏:Game Changer Catapultは、当社の新事業のアクセラレーターです。事業アイデアを提案した人たちが、プロジェクトチームのメンバーとなり、アイデアを磨き事業モデルに仕立てます。短期間で試作品を開発し、海外の展示会への出展などを通して、世の中に自分のアイデアを問います。こうして得た社内外の意見を早期に取り入れて、迅速な事業化を目指します。
鈴木氏:我々の目的の1つは、事業部や、開発部門などに対して、次の事業のネタを提供することです。ただし、既存の事業部という出口にこだわりません。例えば他社と共同でベンチャー企業を作るなど、新しい出口も探って行きます。
深田氏:Game Changer Catapultの唯一の事業方針は「Hack(叩き切る/切り刻む)」です。(社内)ルールを生真面目に守ると、どうしても無難な方向に進む傾向があります。新しいことを速く進めるために必要なのはHackの精神。我々はルールに抵触しそうな部分について議論をする前に、形にしてスピードを上げています。