神戸製鋼所に端を発した品質データの偽装が、三菱マテリアルと東レでも発覚した。本誌が独自取材で得た情報でも、品質データ偽装が一部企業の問題ではないことが裏付けられた。日産自動車とSUBARUにおける検査不正も、この2社だけの問題として片付けられない。これらの背景を分析すると、日本製造業が抱える課題が浮かび上がってくる。日本品質を復活させるための取り組みが今こそ求められている。
※本特集は日経ビジネスとの共同企画です。
神戸製鋼所に端を発した品質データの偽装が、三菱マテリアルと東レでも発覚した。本誌が独自取材で得た情報でも、品質データ偽装が一部企業の問題ではないことが裏付けられた。日産自動車とSUBARUにおける検査不正も、この2社だけの問題として片付けられない。これらの背景を分析すると、日本製造業が抱える課題が浮かび上がってくる。日本品質を復活させるための取り組みが今こそ求められている。
※本特集は日経ビジネスとの共同企画です。
「神戸製鋼所による品質データの偽装は氷山の一角。他社も偽装に手を染めているのではないか」日経ものづくり
現時点で品質データの偽装や検査不正を明らかにしている5社のうち、原因究明や再発防止策などを取りまとめた調査報告書を公表しているのは神戸製鋼所と日産自動車、SUBARU(スバル)の3社だ(図1)。残りの2社も今後、調査結果を公表していくとみられるが、出そろうのは2108年春になりそうだ。日経ものづくり
決して対岸の火事ではない─。今回の品質データ偽装と検査不正の問題は、多くの日本の製造業にとって自らを省みるきっかけとなったはずだ。Part1でも説明した通り、日本の製造業に関わる人から見れば、今回発覚した品質データ偽装や検査不正の問題が「氷山の一角」であることは容易に想像がつくはずだ。単に未発覚の企…日経ものづくり