大きな社会問題となった神戸製鋼所の品質データ偽装と日産自動車・SUBARUによる検査不正。どちらも全容解明はこれからだ。未だ不明な部分も少なくないが、今回の問題には、これら3社に限らず日本の製造業に広く共通する要因が見え隠れする。自動車や鉄鋼、部品、電機、産業機器メーカーで設計や品質管理、生産に携わった経験を持ち、現場の実態をよく知る元技術者の証言などを基に、この問題が生じた原因と、解消できずにくすぶる課題を独自に分析してみる。