本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です
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 第12回から前回まで、Bayes Filter系によるSLAMについて説明してきた。今回と次回は、Graph-Based SLAM系の手法について述べる。過去から現在までの移動に伴う全データを利用して全体最適化を行う、オフラインの手法である。

 グラフ構造でSLAM問題を表現する手法を総称して、一般にGraph-Based SLAMと呼ぶ。ロボット位置や地図の要素をノード(頂点)、それらの間の相対位置の制約条件をアーク(辺)で表現する。地図の要素には、ランドマーク位置が用いられる。