本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です

 住宅向け木材加工メーカーの勝田産業は、埼玉県飯能市にある同社工場にイノフィスのパワーアシストスーツ「マッスルスーツ」を10台導入した(図1)。木造住宅の構造部材を製造する同社では30kgもの質量がある木の構造パネルを台から持ち上げ、別の場所に積み重ねる作業がある。今回この工程を担当する作業員にパワーアシストスーツを適用した。

 同社での作業は重労働ということもあり、従来、社員の休業日数は腰痛などが要因で年間7%程度あったが、パワーアシストスーツの導入から半年後には休業者がゼロになるという驚異的な成果を上げた。疲労を翌日に持ち越すことが少なくなり、腰痛の治療で週に1回ほど病院に通っていた作業者もその頻度が減った。