トヨタ自動車やファナックが出資する気鋭のAIベンチャー Preferred Networks(PFN)。日経Roboticsでは2015年の創刊以来、その共同創業者の岡野原大輔氏に毎号、AIの先端動向に関する解説記事を寄稿いただいています。
世界レベルのAIベンチャーの創業エンジニアが何を考え、何に注目しているのか。この連載記事からぜひお確かめ下さい。
Preferred Networks岡野原氏によるAI解説◆(日経Robotics連載):創刊号~第33回までの記事一覧
トヨタ自動車やファナックが出資する気鋭のAIベンチャー Preferred Networks(PFN)。日経Roboticsでは2015年の創刊以来、その共同創業者の岡野原大輔氏に毎号、AIの先端動向に関する解説記事を寄稿いただいています。
世界レベルのAIベンチャーの創業エンジニアが何を考え、何に注目しているのか。この連載記事からぜひお確かめ下さい。
PFN岡野原氏によるAI解説:第33回
ニューラルネットワークは多くのタスクで高い性能を出しており、特に画像認識や音声認識では既存手法を大きく超える性能を達成している。一方で、ニューラルネットワークは学習、推論(利用)時に、既存手法に比べて多くの計算を必要とすることが知られている。学習時に必要とされる計算はスループット重視であり、計算能…日経Robotics
PFN岡野原氏によるAI解説:第32回
視覚情報から物体を認識する場合、2次元のRGB情報から、その対象物体が何であるかを推定し、3次元の抽象的なモデルを抽出する。この認識プロセスは、視点や物体との相対位置、オクルージョン(障害物などで一部分が見えない現象)、形状の変化などさまざまな撹乱要素によって、単なるテンプレートマッチングでは解けな…日経Robotics
PFN岡野原氏によるAI解説:第31回
ニューラルネットワークは多くの問題を解くことができるが、より困難な問題を解くには、複雑な確率分布に基づいたサンプリングや推論ができ、尤度評価ができ柔軟性の高いニューラルネットワークが必要とされている。さらにこうしたニューラルネットワークは教師なしデータを使って学習可能であることが望まれる。日経Robotics
PFN岡野原氏によるAI解説:第30回
深層学習は学習に時間がかかることで有名である。データやモデルにももちろんよるが、学習に数日、数カ月といった単位の期間が必要になることも稀ではない。この学習を高速化することは研究開発の競争力に直結する。日経Robotics
PFN岡野原氏によるAI解説:第29回
DeepMind社がAlphaGoの改良版であるAlphaGo Zeroの論文を『Nature』誌で発表した1)。AlphaGoは登場以来急速に強くなり続けている。2015年に登場したAlphaGo Fan(同社はAlphaGoの各バージョンに名前を付けている)はヨーロッパの囲碁チャンピオンであるF…日経Robotics
PFN岡野原氏によるAI解説:第28回
深層学習は教師あり学習において大きな成功を収めている。一方、教師データを必要としない教師なし学習はまだ発展途上である。米New York University教授のYann LeCun氏は「知能をケーキに例えるならば、教師なし学習はケーキ本体であり、教師あり学習はケーキの飾り、強化学習はケーキ上のサ…日経Robotics
PFN岡野原氏によるAI解説:第27回
現在の多くの制御が最適制御によって実現されている。これは、制御の挙動そのものの悪さまたは良さを表すコスト関数を設定し、このコスト関数を最小化することで制御を行うものである。日経Robotics
PFN岡野原氏によるAI解説:第26回
教師なし学習の目的は大きく4つある。1つ目は観測データの分布を獲得すること、2つ目は観測データと同じようなデータをサンプリングできるようにすること、3つ目は教師あり学習などのタスクに有効な特徴を獲得すること、そして4つ目はデータの隠れた構造を明らかにすることだ。日経Robotics
PFN岡野原氏によるAI解説:第25回
機械学習の目標は、有限の訓練データからルールや知識を獲得し、(同じ分布からサンプリングされる)訓練データには含まれないが、訓練データと同様の性質をもつ未知のデータに対してもうまく推論できるようなモデルを獲得することである。この能力を汎化能力と呼ぶ。日経Robotics
PFN岡野原氏によるAI解説:第24回
日本と英国の人工知能と神経科学の研究者が集まったGatsby/科研費合同ワークショップが2017年5月にロンドンで開かれ筆者も講演者として参加してきた。このワークショップは英University College LondonのGatsby計算神経科学研究所(Gatsby研)DirectorであるPe…日経Robotics
PFN岡野原氏によるAI解説:第23回
画像や音声など対象のデータを高次元空間中の1点と考え、データが空間中でどのように分布しているのかを調べることで、データをモデル化することを考える。しかし、一般的に高次元データに対して様々な統計モデルを推定する場合、「次元の呪い」として知られる問題に遭遇し、推定は困難となる。日経Robotics
PFN岡野原氏によるAI解説:第22回
現在、深層学習を中心とした機械学習は人間に匹敵するような精度で様々なタスクを解く能力を学習で獲得できることが示されている。一方で、学習の際、人間と比べて膨大な量の学習データが必要なことが大きな問題となっている。日経Robotics
PFN岡野原氏によるAI解説:第21回
現在、機械同士のコミュニケーションは人が設計したプロトコルに従って実現されている。そして、タスク、コンテキストに応じて情報をどのように表現し、それを送り手、受け手がどのように処理するかは人が仕様を決め、プログラムなどで実現されている。日経Robotics
PFN岡野原氏によるAI解説:第20回
現在の深層学習のほとんどは、誤差逆伝搬法を利用して学習している。これは、微分可能な計算要素を組み合わせて入力から出力を求める計算グラフ(順計算)を構築し、その計算グラフ上で誤差(目的関数に対する各状態についての勾配)を順計算とは逆方向に伝播させることで、学習に必要な目的関数に対する各パラメータについ…日経Robotics
PFN岡野原氏によるAI解説:第19回
ディープラーニングが画像認識、音声認識、強化学習などさまざまな分野で大きな成果を上げてはいるが、なぜディープラーニングがこれほどうまくいくのかについては、実はまだよく分かっていない。確かにディープラーニングは従来のモデルに比べてパラメータ数が多く、強力であり、あらゆる関数を近似できる能力を持っている…日経Robotics
PFN岡野原氏によるAI解説:第18回
現在のデジタルコンピュータは計算処理を担当するプロセッサと1次記憶や長期記憶を担当する外部メモリから構成される。日経Robotics
PFN岡野原氏によるAI解説:第17回
短期記憶の仕組みは高度なタスクの実現に必要不可欠である。例えば、複数の作業を組み合わせたタスクを実現する場合、自分がこれまでどのような作業をして何が残っているのかを知らなくてはいけない。日経Robotics
PFN岡野原氏によるAI解説:第16回
ニューラルネットワークは画像認識や音声認識といった認識のタスクだけでなく、生成の分野でも成功している。例えば、DCGANをはじめとした手法では、現実の写真と見違えるような自然画像や人が書いたような絵を生成可能となっている。日経Robotics
PFN岡野原氏によるAI解説:第15回
日経Robotics
PFN岡野原氏によるAI解説:第14回
当社は今年のAmazon Picking Challenge(APC)2016に「PFN」というチーム名で参加し、Picking部門で2位、Stow部門で4位という成績を収めた。このコンテストについては本誌記事でも解説されているので、ここでは参加した立場から述べてみたい(図1)。日経Robotics