本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です

 産業用ロボットの大手メーカーが、ディープラーニング(深層学習)などの機械学習技術に本格的に取り組み始めた。機械学習技術を取り入れることで、ユーザーが現場で行うティーチングの負荷を減らし、より容易にロボットアームを使えるようにすることを目指すものだ。

 これまで機械学習技術に本格的に取り組む産業用ロボットの大手メーカーとしては、ファナックが先行していた。ファナックは2015年にAIベンチャーのPreferred Networksに出資し、バラ積みピッキングなどにディープラーニングを適用した技術を同社と共同で手掛けている。

 今回、それに続き安川電機や三菱電機も同技術への取り組み成果を発表した(図1)。2社とも研究成果の発表であり、まだ製品化できる水準には達していないが、ディープラーニング技術への取り組みがいよいよ大手のロボットメーカーの間に広がり始めた形だ。