本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です

 無人の農薬散布ヘリで30年以上の実績を持つヤマハ発動機が、ついにドローン事業に本格参入する(図1)。ヤマハは農薬散布向け無人ヘリをこれまで累計約3000台販売。農薬散布ヘリは日本の水稲の約4割で使われているが、そのほとんどが同社のヘリだ。

 ただし、狭小の水稲では無人ヘリは取り回しにくいほか、価格も高いという欠点があった。数百万円で買える農薬散布ドローンを投入することで、無人ヘリで取りきれなかった市場を狙う。ヘリで培ってきた特約店の販売網やオペレータの教習所の地盤を生かす。