本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です
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 機械学習や人工知能(AI)の分野で、世界的な研究成果を持つ人物が理化学研究所(理研)にいることをご存じだろうか。現場を退きつつある大御所ではなく、現役バリバリの気鋭研究者である。

 その名は杉山将氏。理研が2016年4月にAI研究の中核拠点として鳴り物入りで発足させた「革新知能統合研究(AIP)センター」のセンター長を務める人物である(図1、図2)。東京工業大学で准教授などを務めた後、2014年に39歳で東京大学教授に就任。現在は東大と理研AIPセンターを兼務し、本郷とAIPセンターのある東京・日本橋などを往復する日々だ。

図1 機械学習研究で世界的成果を持つ杉山氏
図1 機械学習研究で世界的成果を持つ杉山氏
2000年代に「密度比推定」という手法を考案し、機械学習のさまざまな応用で幅広く使われるようになった。(写真:加藤 康)