ファイルメーカーは、2017年7月11日に日本でクラウド版FileMakerである「FileMaker Cloud」をリリースした。AWS Marketplaceを通じて提供され、Amazon Web Services(AWS)のクラウド上で稼働する。既に2016年9月に米国、2017年3月に欧州でリリースされていたが、今回、東京・シドニー・カナダの3つのリージョンに対するAmazon Web Servicesデータセンターのサポートが追加されたことにより、日本での提供が始まった。

 FileMakerは、国内の大学病院のうち93%にあたる約150病院、20床以上の医療機関の半数以上にあたる3500を超える施設で契約され、利用されているプラットフォームである。電子カルテシステムを補完する臨床支援システムや部門システム、臨床研究などのデータ管理システムとして広く利用されており、医療分野の重要なプラットフォームとなっている。医療・介護分野でのクラウド活用が浸透しつつあるなかで、今回のFileMaker Cloudへの注目は高い。

 果たしてFileMaker Cloudは、医療系ユーザーやソリューション開発会社にどのようなメリットをもたらすのか。ファイルメーカー日本法人社長のBill Epling(ビル・エプリング)氏とシニア・プロダクト・マネージャーのAnand Vaghela(アナンド・ベッゲラ)氏に聞いた。

(聞き手は増田 克善=日経デジタルヘルス)

右がファイルメーカー日本法人社長のBill Epling氏、左がシニア・プロダクト・マネージャーのAnand Vaghela氏
右がファイルメーカー日本法人社長のBill Epling氏、左がシニア・プロダクト・マネージャーのAnand Vaghela氏
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