――サービスを提案する中で、現場の受け止めはどうだったでしょう。

島氏 我々が感じたのは、遠隔診療がどのようなもので臨床にどう生かせるのか、医師の側にも十分なイメージが湧いていないということです。「チャットと何が違うのか」という声は、現場からも出るんですよ。

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 一方で、遠隔診療を取り入れることが、クリニカルパスを見直し整理することにつながったという声も受け取っています。従来は「次も1カ月後でいいですね」という具合に、ほとんど自動的に診察のタイミングを決めていた。遠隔診療という手段を手にすることで、診察の適切なタイミングを改めて考えるようになったというんですね。

 決済や処方についても同様です。「どうしてこれまではこの仕組みで運用していたんだろう」という、業務のあり方への“気づき”を、遠隔診療が与えている部分があると感じます。

 我々のサービスに対しては、さまざまなところが関心を寄せてくださっています。クリニックに加え、もう少し規模の大きい病院、健診機関などとも話をしているところです。