東芝グループの“優等生”。そう呼ばれていた医療機器大手の東芝メディカルシステムズが2016年12月、正式にキヤノングループ入りした(関連記事1同2)。2018年初頭をメドに、社名も「キヤノンメディカルシステムズ」に改める(関連記事3)。

東芝メディカルシステムズ 代表取締役社長の瀧口登志夫氏(写真:栗原克己、以下同)
東芝メディカルシステムズ 代表取締役社長の瀧口登志夫氏(写真:栗原克己、以下同)
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 東芝が同社を手放す意思を2015年12月に表明してから1年余り。元・親会社がいまだ経営危機に揺れる中で、東芝メディカルはキヤノン傘下で新たなスタートを切る。キヤノンにとっては「創業以来の悲願」(代表取締役会長CEOの御手洗冨士夫氏)だった医療事業に本格参入する。

 画像診断装置で国内首位、世界でも米GE Healthcare社や独Siemens社などの大手に伍している同社。キヤノンとの相乗効果をどう生かし、世界市場でのポジションを高めるのか。ビッグデータ解析やAI(人工知能)といった新たな技術潮流にはどのように対応するのか。社長の瀧口氏に、キヤノンとともに描く未来を聞いた。

(聞き手は大下 淳一=日経デジタルヘルス)