Sanjay Joshi氏
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 医療分野では日々、膨大な量のデータが蓄積されつつある。米調査会社の予測によれば、医療機関で収集される放射線画像や病理画像などのヘルスケアデータは毎年1.5倍のペースで増加する見通しで、2020年には2.3Z(ゼタ=1021乗)バイトに達する見込みという。ゲノム情報など、ライフサイエンス分野のデータについては将来、数十Zバイトに達するとの予測さえある。

 こうしたビッグデータを医療の質の向上につなげるためには、情報基盤の再構築が欠かせない――。医療業界にそんな訴えかけをしているのが、ストレージベンダー大手の米EMC社だ。「データレイク(Data Lake)」と呼ぶ、分析に役立つ可能性のあるあらゆるデータを集約し、一元的に管理する手法を提唱している。医用画像やゲノム情報、ライフログなど、患者にかかわるあらゆる情報を集約。その上にさまざまなアプリケーションを載せていくという考え方だ。

 医療ビッグデータのトレンドやデータレイクの意義、利用事例について、EMC社でヘルスケア・ライフサイエンス分野のCTOを務めるSanjay Joshi氏に聞いた。

(聞き手は大下 淳一=日経デジタルヘルス)

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