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HOME新産業スタートアップ > 子供を見守るAIサービスが、家族をつなぐメディアに進化

インタビュー

子供を見守るAIサービスが、家族をつなぐメディアに進化

土岐泰之氏 ユニファ 代表取締役 社長

  • 聞き手=今井 拓司
  • 2017/03/21 06:00
  • 1/3ページ

米Fenox Venture Capitalが主催する「Startup World Cup」の日本予選で優勝したユニファは、「家族をつなぐメディア」の実現を目指す。2017年にも、幼稚園や保育園向けに、ネットワークにつながる体温計などと人工知能(AI)を組み合わせて子供を見守るサービスを開始。そこで蓄積したデータを、家族の豊かなコミュニケーションに生かす計画だ。

土岐 泰之氏(とき・やすゆき)
1980年生まれ。九州大学を卒業し、住友商事、ローランドベルガー、デロイトトーマツコンサルティングを経て2013年にユニファを設立し現職。(写真:加藤 康)

 我々は、保育園や幼稚園、子育ての業界と一緒に、子供の見守りに関するAIの事業を進めています。我々が解決を目指すのは、保育士が足りなくて起きる死亡事故や、子どもがずっと保育園にいて保護者と一緒にいられない問題です。

 現在は、保育士の業務負荷を減らす狙いの「るくみー」というサービスを手掛けています。(保育士がスマホやタブレットの)アプリで写真や動画を撮ると、全自動でインターネットのサイトにアップロードされます。写真を園内で壁貼りする代わりに、インターネットで保護者が見られて、買えて、コミュニケーションも楽しめる。保護者が我が子の写真を登録すれば、画像認識技術で自動的に我が子の写真が集まります。全国の1300施設ほどが利用しています。(写真撮影ができ、園児を見守る据置型ロボットの)「MEEBO(みーぼ)」の事業も含まれます。

 強みは保育園の先生やMEEBOにしか撮れない(日常の子どもの表情を捉えた)写真です。こうした写真は鮮度が大切で、できればその日の夜、実際には2~3日で公開できれば、子どもが写真の出来事を覚えているので、「何を話していたの?」「その後に何をしたの?」といった会話のきっかけになります。だから自動アップロードや自動選別が非常に大事です。先生が撮った写真を売るサービスは他にもありますが、全自動でできるところは、まだないと思います。

 「Startup World Cup」の日本予選で発表したのは新規事業がメインです。写真事業で保育の現場に入って、色々な問題が見えてきました。例えば年間で100件以上の乳児の死亡事故が起こります。8割ぐらいが睡眠中で、中でも6割ぐらいはうつぶせで寝ていて死亡事故が起きるんです。園の現場では、5分置きに、寝ている子どもの向きを手書きで記録しています。目で見て、全員分です。体温も1回当たり1分かけて、手で記録している。おたより帳も、何十年も前から全部手書きです。睡眠時間の改善とか、食事の様子も全部手書きです。とにかく全部手書きなので、あまりにも業務の負荷が大きいうえ、データが一切蓄積されていかない。このためベテランの保育士ならば気が付く風邪や死亡事故の予兆に、若手がなかなか気付けず、問題が起きてしまうのです。

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