ソーラーフロンティア(東京都港区)が海外展開を加速している。同社は、2014年に約850MWを出荷したが、そのうち海外向けは約1割に留まった。今年の出荷量は約900MWに増加する計画で、そのうち海外向けは約3割に上昇する見込みだ。世界的な太陽光デベロッパーの米国法人を買収する一方、欧州では自家発電市場に合わせたパッケージ商品を販売するなど、地域特性に合わせた市場開拓戦略に取り組んでいる。

 「東北工場は海外展開に向けた技術的な基盤となる。次の成長ステージとなる海外生産体制の構築に向けたモデル工場として、生産技術を磨いていく」――。

 ソーラーフロンティアは2015年5月19日、宮城県大衡村の第二仙台北部中核工業団地に建設していた「東北工場」の竣工式を開催した。同社として4番目の生産拠点となり、CIS化合物型太陽光パネルを生産する。式典の挨拶で、同社の平野敦彦社長は、新工場の位置けについて、こうはっきりと宣言した(図1)。

図1●2015年5月19日に「東北工場」の竣工式を開催した(出所:日経BP)
図1●2015年5月19日に「東北工場」の竣工式を開催した(出所:日経BP)
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