35GWhのフル生産は前倒し、生産能力も上方修正

 「ギガファクトリー」では、テスラが工場の建物を立て、蓄電池セルはパナソニックが量産設備を導入し、パナソニックが製造している(図3)。このセルを使い、同工場内で、テスラがモジュールや最終製品となる住宅用と産業用の蓄電システムを組み上げている。セルから蓄電システムまでの一貫生産拠点となっている。

図3●蓄電池システムをセルから一貫生産する「ギガファクトリー」
図3●蓄電池システムをセルから一貫生産する「ギガファクトリー」
パナソニックと共同開発した新セル「2170」の量産を開始(撮影:日経BP)

 当初の計画では、年産35GWhに達する時期を2020年としていたが、その時期を前倒ししたほか、フル生産能力も35GWh以上に高める予定に変えている。

 また、「ギガファクトリー」での量産によって、蓄電池のコストを従来に比べて30%以上削減するという目標を公表している。

 1カ所で年35GWhという規模を手掛けることによる量産効果のほか、蓄電池システムに必要な資材の多くも同工場内で一貫生産することで調達コストを下げる。こうしたコストダウンなどが寄与するとした。

 段階的に拡張していくことで、工場の建設や運用手法の改善といった利点を、継続的に得られる利点もある。