東京から無線回線で蓄電池を制御
一方で、充電する蓄電池は、今回の実証のため、島内の一般の住宅や企業の事業所に新たに設置した。企業の事業所に設置した産業用の定置型蓄電池システム(出力5kW、容量16.8kWh)、一般住宅に設置した家庭用蓄電池(出力2.2kW、容量6.4kWh)、加えて市庁舎にもともと設置してあった電気自動車(EV)2台(搭載蓄電池24kWh×2)とV2Hシステム(出力6kW)などになる(図6)(図7)(図8)。
こうした蓄電池への指示は、アグリゲーターであるSBエナジーが東京本社から行う。こちらは無線回線(3G)を使って、それぞれの蓄電池に併設した制御ユニットに対し、制御信号を送っている。
2月7日の現地取材では、民間事業所に設置した蓄電池を東京から遠隔制御するデモンストレーションを行った。
実証に参加した定置型蓄電池は、日常的には住宅や事業所のピーク需要を削減するため、夜間の安い電力を充電し、日中、放電するタイムスケジュールによる制御で運用している。だが、アグリゲーターの指示によって、メガソーラーの出力制御時間帯には、リアルタイム制御で充電モードに切り替えることもできる。
デモンストレーションでは、それまで放電していた蓄電池が、SBエナジー東京本社からの遠隔制御によって、充電し始める様子が、パネル表示から確認できた。