各地でパネルの飛散や架台崩壊

 台風など強い風による太陽光発電システムの損傷として、基礎や架台ごと吹き飛ばされたり、太陽光パネルのカバーガラスが割れたりするといった例が、各地で起きました(図1)。

図1●突風によって崩壊した太陽光発電所
図1●突風によって崩壊した太陽光発電所
(出所:日経BP)
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 経済産業省もこうした事態に懸念を持っており、メガソーラー(大規模太陽光発電所)に関しては、使用前自主検査での点検項目を増やしたり、固定価格買取制度(FIT)の改正に伴い、保守・点検を義務化したりするなど、対策を強化しています。

 台風による被害は、一般的に不可抗力と評価され、IEC(国際電気標準会議)やJIS(日本工業規格)といった規格に基づいて施工された太陽光発電システムであれば、「瑕疵はない」という判断をしているケースが多いと思います。

 台風などの強風に伴う損傷事例において、判例は、どの程度の強風において、どのような判断をしているのか、一覧にまとめてみました。