太陽光パネルの搭載に対し、隣家からクレーム

 先日,当事務所あてに法律相談がありました。相談者は,住宅会社の経営者でした。

 この会社の開発した「分譲地(以下「本件土地」)の向かいに住んでいる住民(以下「隣人」)が,アマチュア無線を利用しており,自宅の屋根及び庭に大きなアンテナを設置していました。この隣人から,自分がアマチュア無線を利用している以上,太陽光パネルの設置はやめていただきたい旨の申し入れがあったという事案です。

 「仮に太陽光パネルが設置できないとなると,分譲地としての仕入価格の再考や,販売価格,販売戦略などにも影響が出てしまうのは必至となります。この場合,分譲建物に,太陽光パネルは設置できないのか?」という法律相談を受けました(図1)。

図1●太陽光発電システムの搭載を標準にした分譲住宅も増えている
図1●太陽光発電システムの搭載を標準にした分譲住宅も増えている
(出所:日経BP)
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 なお,この事案の太陽光パネルメーカーは,半径100m以内に無線をされている方がおられる場合は相談くださいとの注意喚起をしていました。