日本は「災害の多い国」であるとよく言われます。日本の国土面積は全世界の約0.3%にすぎないのにもかかわらず、全世界で起こったマグニチュード6以上の地震の約20%が日本で起こっているというのですから、「災害の多い国」と言われるのも分かります。最近でも,今年4月に発生した熊本地震は、甚大な被害をもたらしました。

東北や北海道にも台風被害

 地震だけではありません。今年8月には、台風10号が上陸し,東北・北海道を中心に大きな被害を及ぼしています。

 太陽光発電事業者も、災害と無縁ではありえません。熊本地震で震度7を記録した益城町にも、太陽光発電システムが設置されていましたし、台風10号ではメガソーラーが河川の氾濫により損傷しています(関連記事1関連記事2)(図1)。

図1●台風10号に被災した北海道帯広市のメガソーラー(出所:日経BP)
図1●台風10号に被災した北海道帯広市のメガソーラー(出所:日経BP)
[画像のクリックで拡大表示]

 いつ、どんな災害が発生するか分からない中で,太陽光発電事業者に求められる、太陽光発電システムの安全性とは,どのようなものなのでしょうか。

 以下では,現在における太陽光発電システムの安全性に関する法規制を概観します。