重要なのは保証と免責の”範囲”の明確化

 技術革新やバージョンアップ中の商品を購入する際は、契約書で責任範囲を明確にすることが重要になります。

 将来的に発生するリスクについて、いちいち原因を究明しなければ費用負担を合意できないという事態は、日々、出力低下による経済的損失(売電量の減少)という現実に鑑みれば、解決までに日数を経過させてしまうことはNGと言わざるを得ません。

 保証とは、「瑕疵担保責任」+「メーカーがサービスの範囲を定めているもの」であり、他方でメーカーが「この責任は負いたくない」と考える事柄は免責事項として定められます。技術革新の最中にある商品について売買契約を締結する際は、保証の範囲と免責事項の範囲を一義的に確定させることが重要です。

 残念ながら、外国製品の売買の場合、和訳された契約書を見ても、保証の範囲が不明確なものも存在します。そうした点では、トラブルの発生を想定したリスク回避のための契約書の作成や運用も意識してもらいたいと思います。

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