稼働した太陽光発電所では、パネルをはじめとする設備の経年劣化などを抑え、発電量をいかに低下させないように運営するかが課題となる。まして、発電量を「増やす」ことは、通常のO&M(運営・保守)では、考えられない。

 もし、パネルの設置枚数を増やしたりせずに、発電量を増やせるとしたら、まさに革命的なO&Mの手法といえる。実際にそれが可能というサービスが登場した。

 太陽光パネルの表面に、反射防止と防汚の機能を併せ持つ材料を塗布することで、1枚当たりの発電量が約3%増加するというものである(図1)。

図1●塗布した太陽光パネルの発電量が3%以上増加した
図1●塗布した太陽光パネルの発電量が3%以上増加した
群馬県館林市の出力約2MWのメガソーラー(出所:MDI-SBソーラー)
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 対象となるパネルは、メーカーからの供給時に、カバーガラスに反射防止機能が施されていないものとなる。最近のパネルには、ほぼ付加されている機能のため、2012年7月の固定買取価格制度(FIT)の施行後、早い時期に施工された発電所を想定している。