日常的にきめ細かく保守
福岡県みやま市高田町にある、出力約1.86MWの「みやま高田発電所」(九州ソーラーファーム23 みやま高田発電所)である。2014年7月に売電を開始し、すでに3年以上稼働している。
敷地面積は2万4974m2で、土地は東西方向に細長く広がっている(図2)。南は川に面し、北は田んぼと隣り合う。いずれも除草剤の利用を嫌う環境に挟まれているため、化学薬剤は使わず、草刈りによる雑草対策を続けている。
発電事業者は芝浦グループホールディングス(北九州市小倉南区)で、現地における保守は、グループ会社の九州メンテナンス(同)が担当している。
同社グループは、九州北部を中心に、40カ所以上の太陽光発電所を開発・運営している。開発から設計・施工、運用・保守まで、一貫して自社グループで手掛けている(関連コラム)。
九州メンテナンスでは、週ごと、月ごとに点検や営繕の計画を立て、40カ所以上ある芝浦グループホールディングスの太陽光発電所を分担して、点検や草刈り、修繕や清掃といった作業をこまめに実施している。
みやま高田発電所の保守作業は、近隣の拠点である大牟田支店(福岡県大牟田市)が担当している。
同支店が保守作業を担当している太陽光発電所は、近隣地域にある約10カ所。中には、出力約23MWという特別高圧案件もあり、そこでは数人がほぼ常駐している。
担当しているそれぞれの太陽光発電所の点検や営繕の計画に合わせて、その日の作業計画を立て、必要な人数をそれぞれのメガソーラーに派遣している。太陽光発電所の保守作業の担当者は、毎日のように、担当するいずれかの発電所を見回り、草を刈っていることになり、ほぼ専業として太陽光発電所の保守事業に従事している形になる。
草刈りは、発電設備を点検した後、実施している。