他の無線と干渉しにくい2.4GHz帯

 また、太陽光発電所と無線通信の関連では、PCSが悪影響を及ぼす場合のあることが知られている。太陽誘電のシステムでも、こうした悪影響は生じるのだろうか。

 同社によると、Wi-Fiなどでも使われている2.4GHz帯を使っており、PCSによる影響などは生じにくいという。悪影響が報告されている一般の無線通信などは、これよりもかなり低い周波数帯で、数十~100MHzでの例が多いという。

 2.4GHz帯を選んだのは、Wi-Fiなど広い用途で使われている帯域のため、無線通信モジュールを低コスト化しやすいことがある。

 さらに、万が一、発電所外で使われている他の無線通信と干渉する恐れが出てきた場合でも、16チャネルを使い分けられるため、ほかのチャネルを選択することで、周辺地域の無線通信への影響を防ぎやすいとしている。

低温地域、薄膜タイプなどに制約

 センサー端末の動作温度は、-20~+65℃となっている。北海道などには、-30℃に達する地域もあり、こうした地域の採用では工夫が必要になるだろう。

 また、化合物型半導体型や薄膜シリコン型を含む、薄膜半導体による太陽光パネルには、現在のところ対応できない。端末の対応電圧(60V)に対して、こうしたパネルは出力電圧が高いためである。

 こうしたパネルを採用するメガソーラーでは、ストリング数も多くなることから、設置するセンサー端末の数も増え、もし端末の電圧が対応できたとしても、コスト負担も大きくなる可能性があるという。