近年の交通事故状況の推移

 近年の全国における交通事故状況として、過去11年間(2001~2011年)に着目し、交通事故統計1)2)をもとに全体および昼夜別交通事故について整理を行った。

 図1に2001年を1として全体および昼夜別の事故の増減割合を示す。この図から死傷事故、死亡事故ともに着実に減少してきていることがわかる。また昼間に比べ夜間の事故減少割合が高い。

図1 交通事故の推移(2001年件数=1)
図1 交通事故の推移(2001年件数=1)
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 次に、事故類型(人対車両、車両相互、車両単独)別の事故発生状況について比較したものが図2、図3である。これらの図を見ると、死傷事故では昼夜とも車両相互事故が大幅に減少し、近年の事故数の減少に大きく寄与していることがわかる。同様に死亡事故でも車両相互事故は大きく減少してきているが、夜間の人対車両の事故減少割合がほかの事故類型と比べ低い。これを死亡事故率(死亡事故件数/死傷事故件数)で比較すると、夜間の人対車両事故、車両単独事故は死亡事故に至る危険性が高い状態が続いている(図4)。

図2 死傷事故件数の推移(昼夜別・事故類型別)
図2 死傷事故件数の推移(昼夜別・事故類型別)
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図3 死亡事故件数の推移(昼夜別・事故類型別)
図3 死亡事故件数の推移(昼夜別・事故類型別)
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図4 死亡事故率の推移(昼夜別・事故類型別)
図4 死亡事故率の推移(昼夜別・事故類型別)
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