「ルンバ」のような自動制御も模索

 同社では、将来的に、このラジコン型草刈機を自動で制御し、自動走行掃除機「ルンバ」のように運用できないかと構想している。

 先行して自動制御にした「杭打ち用墨出し機」の技術を導入して実現できるかどうか、模索していく。発電所の平面図のCADデータをもとに、杭基礎を打つ場所に正確に印を付けていくロボットである。

 自動制御の墨出し機は、メガソーラー用に開発した。造成後の基礎の施工作業では、基礎の位置を設計通りに配置するためのマーキングである「墨出し」が課題となっている。

 測量用の機器と技術者が必要な作業で、この確保やコストが課題となる。これを自動化できないかと考え、開発した。現在、試作機を北海道の施工現場で運用している。

 この自動制御技術などを、ラジコン型草刈機にも導入できないか、草刈機の製造元のイタリアの重機メーカーと検討し始めた。

 自動制御のほかにも、より便利に使える機種を共同で開発していく。

 現在の機種では、草に隠れた電線など、見えにくい発電設備のある場合、事前に目印を立てておき、設備への損傷を防いでいる。

 防草シートを敷いている場所の周辺も除草対象から除いている。砕石の飛散などは、運転の工夫によって防ぐことができるが、防草シートの巻き上げは防げないとしている。