太陽光パネルの洗浄ロボットは、パネル表面から汚れを取り除くことで、発電量の増加に寄与できる可能性がある。国内外の企業や研究機関が開発を進める中、宮崎市に本拠を置くJ・E・Tが、こうした洗浄ロボットのレンタルや受託洗浄を開始した(図1)。

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図1●J・E・Tがレンタルを開始した洗浄ロボット
図1●J・E・Tがレンタルを開始した洗浄ロボット
ビル管理のノウハウを太陽光パネルの洗浄に持ち込んだ(出所:日経BP)
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 同社は、ビルのメンテナンスなどを手掛けてきた第一ビル管理(宮崎市)の柴田博文会長が出資し、2000年5月に設立された。ビルで培った清掃の知見を生かせる分野として、太陽光パネルの洗浄に着目し、2014年に取り組みを開始した。

 「隅々まで正確に洗浄する」、「効率的に洗浄する」、「使う水は最小限に抑える」、「どんな場所でも水を確保する」といった技術やノウハウを、太陽光パネルの洗浄に持ち込んだ。洗浄ロボットは、国内のロボット関連会社と共同開発した。

 同社の洗浄ロボットは、まず太陽光パネルの上にレールを設置し、それをガイドにロボット本体が移動しつつ、散水しながらブラシで洗浄する。

 このレールは、アレイ(太陽光パネルの列)最上段にあるパネルの上側のフレームに、2個のタイヤを置くようにして設置する(図2)。このタイヤが、アレイ最上段のパネルのフレーム上を動くことで、横方向(東西方向)に移動する。

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図2●最上段のパネルのフレーム上に、タイヤをかけるように設置
図2●最上段のパネルのフレーム上に、タイヤをかけるように設置
このフレーム上を動いて横方向(東西方向)に移動する(出所:日経BP)
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