空撮後の工程の効率化が課題
ドローンの活用によって、太陽光パネルの熱分布の画像の取得工程は効率化できた。今後の課題として、空撮後の工程の自動化を挙げている(図8)。
同社では、満充電時の1機の飛行時間として、1回で最大20分間に定めている。日本に多い出力約2MWのメガソーラーの場合、蓄電池の消耗が早くなる冬季でも、ほぼこの1回の飛行ですべてのパネルを空撮できている。
しかし、その後、顧客にレポートを提出するまでに、1~2週間を要している。
空撮画像を分析し、不具合を生じた可能性のあるパネルと、そのパネルの位置も特定し、顧客に提出するレポートを作成する工程は、人手に頼っているためである。
効率化の余地が残っており、この分析と報告書の作成の工程を自動化できないかどうか、検討を始めている。
サービス開始から2年以上で経験したメガソーラーの空撮において、太陽光パネルの不具合や、発電量の低下の原因となる現象を発見できなかった例はないという(図9)。
パネルの過剰な発熱などが見つからなかった発電所の場合でも、木や建物、雑草などによる影や、鳥のフンなどによって日射が遮られ、発電に影響している状況を発見しているとしている。