空撮実績は約50カ所、うち約30カ所が太陽光

 同社では、2015年4月に、ドローンを使ったサービスを本格的に開始した(関連コラム)。これに先立ち、2014年秋からプレサービスをはじめており、この時点で出力約40MWの大規模なメガソーラーの空撮や分析も経験していた。

 サービスの開始後、2年間以上経つ中で、太陽光発電所向けで実績を重ねるとともに、他の分野でも、空撮の依頼を受ける回数が増えてきた(図3)。

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図3●さまざまな分野でサービスを展開
図3●さまざまな分野でサービスを展開
工事の進捗状況の把握、被災状況の確認、警備や巡回などでも実績(出所:綜合警備保障)
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 他の分野では、工事の進捗状況の把握、被災状況の確認、警備や巡回を目的とした空撮が多いという。

 人が立ち入りにくい場所の空撮依頼も増えている。森などを対象とした依頼もあり、イノシシやシカといった鳥獣被害対策を目的とした場合もある。同社は、ワナなどを使った鳥獣被害対策の事業も手がけており、こうした既存の事業と連携できるようになると、より効果的なサービスを提供できるとする。

図4●出力約115MWの「ユーラス六ヶ所ソーラーパーク」
図4●出力約115MWの「ユーラス六ヶ所ソーラーパーク」
内陸側の千歳平北の発電設備。綜合警備保障が空撮(出所:綜合警備保障)
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 これまでに空撮した場所は、約50カ所で、このうちの約6割となる約30カ所が太陽光発電所となっている。空撮した太陽光発電所の出力規模は、最小で約1MWから、国内最大の約115MWまで幅広い(図4)。

 出力115MWのメガソーラーは、青森県六ヶ所村にある「ユーラス六ヶ所ソーラーパーク」で、稼働済みの太陽光発電所としては、国内最大規模である(関連ニュース関連コラム)。

 パワーコンディショナー(PCS)の出力115MWに対して、約51万3600枚のパネルが並ぶ。

 国内外で再生可能エネルギー発電所を開発・運営しているユーラスエナジーホールディングス(東京都港区)が開発し、発電事業者は同社が設立した特定目的会社(SPC)のユーラス六ヶ所太陽光となる。